半導体工場の生産スケジューリング・・・生産スケジューラはスピードが命

半導体生産工場を訪問した。この会社では生産スケジューラを半年以上かけて、しかも多額な費用をかけて開発し運用を開始したばかりだ。なのに弊社の生産スケジューラをデモしてほしいという。理由を尋ねると、開発したばかりの生産スケジューラが実データで動かしてみると、スケジュール処理時間が5時間以上かかるということだ。半導体業界はオーダの変更も激しく納期厳守だ。オーダ納期が変更されたら、生産スケジュールを立て直さなければならない。そこで処理に5時間もかかったらどうなるか。納期遅れ対策が遅れる。そんなことなら人間の生産スケジューラがテキパキと判断し現場を指導して納期に間に合わせるほうが早いだろう。生産スケジューラはスピードが遅いと致命的なのである。さて、この工場の生産スケジューラのデータをもらい後日デモをした。半導体製造工程は150工程と非常に長いのが特徴である。しかも大量データだ。お客様の前で生産スケジューリングを実データで走らせて見た。そしてどうなったか。なんと5分で処理が終わった! 「今のはちゃんと計算やってるのか」という質問が出たくらいだ。当然計算している。但し、5時間が5分。これであれば納期変更、特急注文がきても、オーダを変更して生産スケジュールすれば数分で指示の変更ができる。

この会社の例では、開発した生産スケジューラはデータ量が少ないときは短時間で生産スケジューリング処理が終わっていたという。(あたりまえだ) しかし、実データを入れてデータ量が膨大になったら急速に生産スケジューリング・スピードが低下したということだ。プログラム開発をしたことのある人なら、そのわけはなんとなく解るであろう。むしろ、大量データになっても生産スケジューリング・スピードが不変なプログラムを作ることのほうが困難なことが多い。ここで、弊社の生産スケジューラAsprovaの一つの自慢は、データ量が多くなっても生産スケジューリング・スピードが不変であることだ。10000作業の生産スケジューリング時間は、1000作業の生産スケジューリング時間の10倍だし、100000作業の生産スケジューリング時間の1/10だ。これは、私が2001年夏休み家族旅行で北海道に一週間逗留していたときに思いついた生産スケジューリング・ロジックである。この一週間、子供たちを遊ばせながら毎日北海道でAsprova APSを設計していた。ああ懐かしい。

稼動開始後、再度訪問したとき担当者が私に「もう生産スケジューラ無しでは業務はまわりません。スケジュール結果から、1億円以上する半導体製造装置が1台空くことがわかりました。だから、もしこのシステムが5000万円といわれても、おそらくうちの会社は買いましたよ。」と言われた。

いずれにしても、生産スケジューラはスピードが命です!

written by 高橋邦芳

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