生産スケジューラ・コンサルティングの最近のブログ記事

多品種少量生産の生産スケジューリング・・・生産スケジュールの俗人化からの脱却

さまざまな試薬を生産している工場を訪問した。

生産スケジュール担当者から、現在どのように生産スケジューリングをしているのか説明を受けた。まさに多品種・小ロットのオーダが膨大に流れていて、聞くからに非常にたいへんそうである。達人的な技で生産スケジューリングをこなしている人間生産スケジューラがいて、日々の生産スケジュールを勘と経験で作成している。おそらくこの方は会社の中でも相当優秀な方なのでしょう。この方が風邪を引いて休むと、工場の方がこの人間生産スケジューラの自宅に赴き、病床でその日の生産スケジュールを聞き出してやっと工場が稼動しはじめるということである。冗談のような話だが事実なのだ。この人間生産スケジューラが長期入院したら生産スケジュールはどうなるのかと思うとゾッとする状況だ。しかも、この人間生産スケジューラの退職が1,2年先に迫っている。若い人に伝授することも検討したが、非常に困難である。優秀な人材を確保するのもなかなか難しい。そこで生産スケジューラを検討するということだ。

このような状況ではIT活用による情報共有化、ノウハウの非俗人化は重要課題だ。日本では高度成長期に日本の製造業を支えた何十年の経験をもった生産スケジュールの達人(人間生産スケジューラ)がどんどん退職している。同じ状況の会社も多いのではないでしょうか。

written by 高橋邦芳@生産スケジューラ Asprova

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プラスチック成型工場の生産スケジューリング・・・金型の生産スケジュールを実現

プラスチック成型を行っている工場を訪問した。金型のスケジュールを管理する必要があり生産スケジュールが複雑になる。これに加えて、最近ではプラスチック成型をしたあとに組立てが入るなどで、生産スケジュールがより複雑になってきている。これらの課題を解決したいといことである。また、お客様の自動車メーカーは部品サプライヤーの半減策を発表しており、自動車メーカーにカイゼン活動の結果をアピールする必要があった。このアピールに失敗したら取引停止だ。

私がデモンストレーションを行っているとD社社長が「もういい。生産スケジューラ導入の方向性は決めた。E君が担当して進めてくれ」ということだ。生産スケジューラ導入を決めていただいたポイントは、プラスチック成型機と金型の生産スケジュールが同時に立てられることと、組立工程の生産スケジュールも同時に立てられる点だ。しかも、生産スケジューラのカスタマイズ無しですぐに実現できる点が評価された。私は「まずうまく動くかどうかプロトタイプを試してみましよう」と言い、私はE担当者といっしょになってプロトタイプを作成した。あとは担当者が自力で生産スケジューラを立上げた。この担当者はかなり優秀だ。生産スケジューラは短期間で成功裏に立ち上がった。生産スケジューラの標準機能の範囲内で無理をせず立ち上げる方針であったことが、生産スケジューラ短期立上げ成功のポイントだ。

稼動後、再度この会社を訪問した。生産スケジューラは順調に動いていた。帰りがけに、課長が私を駅まで車で送ってくれた。その途中、課長は私に「高橋さん。生産スケジューラのおかげで、部品メーカー半減策も切り抜けて生き残ることができました。受注は逆に伸びています。ありがとうございます。しかし、この忙しい時期はいいんです。放っておいても儲かります。だけど、これで需要が低下したときにどうなるかです。需要が低下したときに、製造現場の作業者は忙しいふりをするのです。生産スケジューラがあれば、どのくらい忙しいかが論理的に解ります。暇なら余計なものを生産しないで、会社の草取りでもしてもらったほうがいいのです。」と話した。

社長の決断即決もすごいが、課長が経営視点でそこまで先を見通しているとは! さらに感銘した次第である。 生き残るはずです!

written by 高橋邦芳@生産スケジューラ Asprova

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半導体工場の生産スケジューリング・・・生産スケジューラはスピードが命

半導体生産工場を訪問した。この会社では生産スケジューラを半年以上かけて、しかも多額な費用をかけて開発し運用を開始したばかりだ。なのに弊社の生産スケジューラをデモしてほしいという。理由を尋ねると、開発したばかりの生産スケジューラが実データで動かしてみると、スケジュール処理時間が5時間以上かかるということだ。半導体業界はオーダの変更も激しく納期厳守だ。オーダ納期が変更されたら、生産スケジュールを立て直さなければならない。そこで処理に5時間もかかったらどうなるか。納期遅れ対策が遅れる。そんなことなら人間の生産スケジューラがテキパキと判断し現場を指導して納期に間に合わせるほうが早いだろう。生産スケジューラはスピードが遅いと致命的なのである。さて、この工場の生産スケジューラのデータをもらい後日デモをした。半導体製造工程は150工程と非常に長いのが特徴である。しかも大量データだ。お客様の前で生産スケジューリングを実データで走らせて見た。そしてどうなったか。なんと5分で処理が終わった! 「今のはちゃんと計算やってるのか」という質問が出たくらいだ。当然計算している。但し、5時間が5分。これであれば納期変更、特急注文がきても、オーダを変更して生産スケジュールすれば数分で指示の変更ができる。

この会社の例では、開発した生産スケジューラはデータ量が少ないときは短時間で生産スケジューリング処理が終わっていたという。(あたりまえだ) しかし、実データを入れてデータ量が膨大になったら急速に生産スケジューリング・スピードが低下したということだ。プログラム開発をしたことのある人なら、そのわけはなんとなく解るであろう。むしろ、大量データになっても生産スケジューリング・スピードが不変なプログラムを作ることのほうが困難なことが多い。ここで、弊社の生産スケジューラAsprovaの一つの自慢は、データ量が多くなっても生産スケジューリング・スピードが不変であることだ。10000作業の生産スケジューリング時間は、1000作業の生産スケジューリング時間の10倍だし、100000作業の生産スケジューリング時間の1/10だ。これは、私が2001年夏休み家族旅行で北海道に一週間逗留していたときに思いついた生産スケジューリング・ロジックである。この一週間、子供たちを遊ばせながら毎日北海道でAsprova APSを設計していた。ああ懐かしい。

稼動開始後、再度訪問したとき担当者が私に「もう生産スケジューラ無しでは業務はまわりません。スケジュール結果から、1億円以上する半導体製造装置が1台空くことがわかりました。だから、もしこのシステムが5000万円といわれても、おそらくうちの会社は買いましたよ。」と言われた。

いずれにしても、生産スケジューラはスピードが命です!

written by 高橋邦芳

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特殊車両工場の生産スケジューリング・・・真のボトルネックを発見した

特殊車両を生産している工場を訪問した。一般の乗用車は生産台数も多く、需要も比較的安定しているためカンバン方式が適用できる。しかし、特殊車両は需要の変化が激しく、オプションや特注部分も多いため、カンバン方式が適用しにくい。そこで、生産スケジューラの導入が検討・決定された。

今回は、生産スケジューラ運用開始後の訪問である。生産スケジューラは順調に運用されていた。「生産スケジューラを導入してどんな効果がありましたか」と質問してみた。特殊車両の生産スケジュールを立てるために生産スケジューラを導入し、その課題は比較的簡単に解決できた。思いがけない効果もあった。生産スケジューラで生産スケジュールしてみると、いままでボトルネックと誰もが考えていた工程が実はボトルネックではなく、別の工程がボトルネックであることが判明したのだ。そして、この会社は年間売り上げの4%を新規生産設備の購入予算としている。これは数億円になるが、ボトルネック工程を正しく知ることにより設備投資効率が飛躍的に向上し、それだけでも生産スケジューラ導入にかけたコストが1年で回収きでるという計算になるそうである。このようにお客様のところで生産スケジューラーのコストメリットが非常に大きく出た話を聞くたびに嬉しい限りである。

みなさんの会社でもボトルネックを見間違えていないかどうか再チェックが必要ですね。

written by 高橋邦芳

ショックアブソーバ工場の生産スケジューリング・・・生産リードタイムを劇的に短縮した

ショックアブソーバ生産工場を訪問した。ショックアブソーバは、バイク、自転車、航空機などに用いられ衝撃を緩衝する装置である。ショックアブソーバの生産工程は金属加工など40から50工程と長く、製造リードタイムも2ヶ月かかっていた。この工場の工程のデータを収集して生産スケジューラAsprovaで実データを登録してスケジュールしてみた。データの登録にはこの会社の方々のご協力を得た。そして見事、40から50工程の長い工程が生産スケジュールされ、生産スケジューラ上にガントチャートに表示された。見栄えが非常によい。工場の方々もご満足な様子だ。40から50工程と工程が長いと人間の勘ではなかなか生産スケジュールを明確にすることは難しいが、生産スケジューラを使えばいとも簡単に生産スケジュールが計算されグラフィカルに結果が表示される。

そして、結果を見ていくとすごいことに驚く。生産スケジューラのガントチャート上で、生産リードタイムが2週間となっている。「えっ、そんなバカな」と担当者の方。でも、ガントチャートをしばらく詳細にながめていると「やはりこれはほんとうだ。2週間で作れる!」とつぶやいた。生産リードタイムが四分の一になったのだ。私も驚いた。「でも、工場長にはいえないなあ。だって今まで何をやっていたんだ、と叱られちゃうよ」とのこと。

実際、現場も今まで製造リードタイム2ヶ月で作っていたものを、「生産スケジューラが出力した作業指示に従って2週間で作れ。」と言われたら戸惑うかもしれない。ものの移動の仕方など現場も見直さなければいけないだろう。私は「そのようなときは、生産スケジューラのパラメータをチューニングして、製造リードタイムを段階的に短くしていくこともできますよ」とお話した。生産スケジューラのガントチャートを見ながら、「おお、これでその日暮らしから脱却できる。その日暮らしはもうやめようよ」と担当者が言った。そうかこのような一流企業でもその日暮らしな生産現場が多いのだなと認識を新たにした。

written by 高橋邦芳

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