リーンマニュファクチャリン グ(リーン生産)を実現する、日本で生まれた生産管理やカイゼン手法を紹介

技術情報管理

mrp_028-031.jpg業務内容:製品をつくるには実にいろいろな技術に関する情報を使う。たとえば、製品に使われている組立品、部品、材料などを洗い出すために部品表が必要になり、納期や手配の必要日を決めるために品目を使用する。また、組立品や部品をつくるための工程とその製造順番を調べるために工程や工順と呼ばれる技術情報も重要となる。
このように、生産管理に必要で、かつ計画業務や統制業務のマスターとなり得る情報を一般に技術データという。
従来、技術データを一元的に管理・維持している部門はなく、購買や製造などの各部門で、それぞれに必要な技術情報を台帳としてもっていた。コンピュータによる生産管理システムを実施するには、技術データを一元的に管理・維持する部門が必要になる。また、技術データ作成に関連する部門として設計、生産技術、管理、購買、製造、外注など工場のほとんどの部門が関係する。
問題点:技術情報管理には、次のような問題点がある。
1 新製品部品表の作成期間が長く、手作業とコンピュータ処理とに分かれてしまい、現場が混乱する。
2 新製品が集中するため、部品表の作成工数が不足している。
3 製品の多様化とそのライフサイクルの短命化から部品表のタイムリな維持が困難である。
4 設計変更が多発し、かつ無管理状態のため、現場や外注が混乱している。
5 多量のデータを扱うため、その管理と維持に多くの時間と費用がかかる。
6 いろいろな部門の異なる担当者が技術データを作成するため、記入もれやミス、それにデータ間の矛盾が発生する。
7 データの一元化が困難で、かつ迅速な変更がなされないため、信頼性が薄い。
機能:従来のように技術データを分散管理していたのではデータの重複が発生し、変更に対する迅速性や信頼性の面で問題が残る。よりタイムリでかつ高品質な技術データを確保し、高度な生産管理システムを目差すのであれば、コンピュータによるデータベース・データコミュニケーション(DB/DC)の技術は必須である。技術情報管理では、このようなDB/DC技術を駆使して、生産に必要な技術データの作成と維持、およびこれらの照会を行う。技術データには、MRPが使用する部品表のほかに図面、工程、工順、設備、製品負荷、業者などのデータがある。これらの数多い技術データの削除、追加、更新を一元的に行う。
また、技術データの内訳として原単位、ロットサイズ、リードタイム、標準能力、最大能力、安全在庫といった基準値がある。これらは、当初設定したままにせずに、変化に応じて常時変更する必要がある。また、多発する設計変更に対し、いかに迅速にかつ柔軟性をもって部品表を管理・維持するかがポイントとなる。このためには、設計変更の手順のルール化と機敏な設変影響把握が重要になる。

MRPひとロメモ
あるコンピュータメーカーの調査では、生産管理システムの各機能のうち、最もコンピュータ化されている機能は在庫管理(51%)で、最も遅れている機能は需要予測(2.1%)という結果が出ています。
また、今後コンピュータ化の予定の多い機能は、資材計画・MRP(44.7%)、原価管理(42.6%)の順で、予定の少ない機能は品質管理(10.6%)となっています。
さらに、コンピュータ化の計画が予定されていない機能はやはり品質管理(85.1%)が断然トップで次に需要予測(80.9%)が続いています。
反対にコンピュータ化がいっそう進展する機能として、受入・検収管理、在庫管理、購買計画、原価管理、資材計画がそれぞれあがっています。