原価管理

全部原価計算

Full Costing

原価は、原価計算の範囲やその対象の違いによって全部原価と部分原価とに分けられる。実際原価計算や標準原価計算などは、製品の生産や販売によって発生するすべての原価を一括して計算する。このような原価計算を全部原価計算と称する。これに対し一部の原価で計算する方法を部分原価計算といい、直接原価計算がこれに当たる。財務会計上は、全部原価計算が用いられるが、売上高と利益とが必ずしも比例しないため、原価管理には直接原価計算の方が向いている。

mrp_131.jpg全部原価計算の手順は、実際原価計算や標準原価計算と同じで、まず原価を直接費と間接費とに分け、次に製造部門と補助部門に分類して集計し、最後に製品に直課または賦課して単位原価を計算する。