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QR(クイックレスポンス)

消費者の満足度を上げ、新規競争相手から生き残りを図る手段とし考えられた経営コンセプト。受注から納品までのリードタイムを短縮し、キャッュフローを上げる概念である。

米国の繊維業界が、コストの安い海外企業との国際競争で生き残り図るために開発された、市場即応型の製造.流通システムをQR(クイックレスポンス)システムという。

QRの推進組織は、VICS(任意産業間通信標準化団体)である。QRシステムで用いられる米国の小売業と企業間の情報交換の標準プロトコールであるEDI(電子的データ交換)標準規約もVICSと呼ばれ、ANSIXのサブセットでもある。VICSは、QRを推進している組織の名前であると同時に、QRをサポートする企業間のデータ交換(発注:請求などの全データ)EDIの呼び名でもある。

QRは、繊維業界などの日用雑貨業界のプライチェーンマネジメントの改善プロジェクトから生まれ、ECR(効率的消費者対応)の考えは加工食品の流通業界から生まれている。どちらも消費者の満足度を上げる立場から考えられ、製販同盟によって大手のディスカウンター、カテゴリーキラーと呼ばれる新規に進出した競争相手から生き残るための手段として開発されたものである。受注から納品までのリードタイムを短縮し、最小の在庫で売れ残りを少なくし、キャッシュフローを上げる概念である。

QRもECRも米国のコンサルティング会社のカート・サーモン社の提唱による概念といわれているが、製造現場での物の流れのスピードを上げ、リードタイムを短縮し、スループットを上げるコンストレイントベースのサプライチェーンマネジメントと同じコンセプトを含んでいる。

すなわち、サプライチェーンマネジメントは、企業間を横切る物の流れのスピードを上げ、最終的にキャッシュフローを上げて、企業体としての生命力を強化する方法論であり、名称は異なっても「生き残り」という動機が共通している。

出典:図解100語でわかるサプライチェーンマネジメント―キャッシュフローを上げる経営手法

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