意職改革

真のリードタイム

これは、顧客リードタイムの正しいあり方をいう。
顧客リードタイムとは、顧客が注文してから、品物を受け取るまでを指し、通常、品物を造るための時間(製造リードタイム)とでき上がった製品を顧客に運ぶ時間(輸送リードタイム)の合計を意味する。
しかし顧客は「欲しい物を、欲しい時に、欲しいだけ」要求する。そのニーズに応えようとして製品在庫をもつ。見かけ上、顧客リードタイムは製品を倉庫から運ぶ輸送リードタイムだけとなる。これを"見かけのリードタイム"という。
こうすることで、一見顧客にはうまく対応したように見えてしまう。しかし、工場では、製造リードタイムが長過ぎることや在庫があふれていることの問題意識が薄れてしまい、やがて市場への変化対応力を弱める結果となる。見かけだけで対応せずに、また製品在庫をもたずに"真のリードタイム"を短縮することが企業のより強い体質をつくることになる。(図71)


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図71 真のリードタイム