不良ゼロ
ゼロ・ベース発想法に基づく7ゼロ生産の1要素。
100%良品は物造りの鉄則とし、不良ゼロはそれを実現するためのコンセプトで、品質保証における"検査"の概念を改革していく。
従来からの、良品・不良品を選り分ける「分別検査」や、不良内容を分析し改善する「情報検査」は、不良が出ることを前提とした事後対策であり"不良を見つける検査"といえる。これらは不良を減らす低減発想法であり、決してゼロにはならない。
不良とは元来"すでに造った物"であくまで結果といえる。問題は作業者の"ミス"により、不良という結果が生まれ、"使用者"からのクレームという形で顕在化する。ゆえに不良ゼロでは原点的改革として"不良を造らない検査"を目指す予防対策を講じる。これを「源流検査」と呼ぶ。
手順としては次のように展開する。
①意識化...「なぜ、不良が出るのか。製品は不良なしで、必ず造れる」とする●全数検査が基本・もっとも合理的→低コスト化②ルール化...「なぜ、作業ミスは起きるのか」さらに真因(誘発要因)を探ると、乱雑な置場、汚れている機械設備、整頓・清掃等の重要性が浮かび上がる。→5Sを3現3即3徹で規制する
●ロット生産は不良を潜在化する→1個流し
●不良は作業者のミスによって造られる
●不良は使用者が見つける
③仕組み化...ミス・不良の出ない・出せない仕組み、出ても流さない仕組みを形作る。工程で品質をつくり込むことを意味する。→ポカヨケ、ニンベンの自働化、ストップ方式(止まるライン)、自主検査(造った作業者自らが使用者となり標準作業の中で品質チェックする)等
さらには、不良ゼロの実績評価として「源流検査率」を求め、推進の指標とする。