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JIT (Just in Time) 生産スケジュール

当工場の生産品目は、見込み生産品と、受注生産品が混在しています。見込み生産品の定常的な生産スケジュールの中に、JIT(ジャストインタイム)で作りたい受注生産(JIT)品を混在させて流す必要があるため生産スケジュール作成が非常に面倒です。JITなスケジュールを作成する良い方法はありませんか。

バックワード・スケジュールとフォワード・スケジュールを混在させて、JITなスケジュールをつくる

見込み生産品と受注生産品が混在する場合、機械の有限な能力を考慮して、受注生産品は納期を守るJITな生産スケジュールを作成する必要がある。しかも、在庫を最小限にする必要があるため、生産スケジュールはより面倒になる。

このスケジュールを作成するには、生産スケジュールソフトでバックワード・スケジュール(JIT)とフォワード・スケジュールを混在してJITな生産スケジュールを作成することにより可能となる。

まず、見込生産の業務は簡単に言うと次のような状況である。「製品Aを今週は15000個生産したい。製品Aのロット単位を5000で5000個ずつ3回に分けて流せばいい。この3つの最早開始日を11月5日と11月7日と11月9日にしよう。」

これを生産スケジュールソフトで実際にスケジュールしてみる。まず、Q1の図1のように工程を定義し、次に3つのロットを登録する(図1)。

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図1 オーダの登録 見込みで生産する製品Aを登録した場合。3つを登録。製品Aを5000個ずつ3回に分けて生産。最早開始時刻は、そのオーダの第1工程が着手可能な時刻。優先度30はフォワード・ケジュールの指定。

このデータを元にスケジュールを作成した結果は図2のようになる。

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図2 生産スケジュール結果 見込生産品の生産スケジュール。1週間で製品Aを3回に分けて作るスケジュールができる。このスケジュールはJITではない。

これは生産管理の用語では「フォワード・スケジュール」と呼ばれている。

次に、受注生産品(JIT品)は次のような状況である。「顧客から、製品Bを11月5日、11月7日、11月8日の3回に分けて2000個ずつ欲しいと注文が入った、それぞれいつ着手したら良いだろうか。」工場では極力JITに作るのが基本である。

これを生産スケジュールソフトでスケジュールしてみる。オーダを登録し(図3)

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図3 オーダの登録 受注生産品(JIT品)の製品Bを登録した場合。製品Bを11月5日、11月7日、11月8日の3回に分けて2000個ずつ欲しいという注文を入力。優先度80でバックワードスケジュール(JIT)の指定。
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図4 JITな生産スケジュール結果 受注生産品(JIT品)の生産スケジュール。3つのオーダとも指定された納期(最遅終了時刻)にぴったり終わるように割り付けられ、JITなスケジュールとなる。

このデータを元にスケジュールした結果、図4のようなJITなスケジュールになる。

これは生産管理の用語では「バックワード・スケジュール」と呼ばれている。最終工程が指定された最遅終了時刻(納期)に完了するように割り付き、順に前工程を割り付けていく右詰めなスケジュールである。これにより、いつ着手したら納期ぎりぎりに間に合うかが分かる。これでJITなスケジュールができる。

コンピュータ上でこれらを混在させるのは、オーダの登録を足すだけなので簡単である(図5)。

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図5 オーダの登録 図1と図3のオーダを足し合わした状態。見込生産品のオーダ(上の3行)は、優先度が30、受注生産品(JIT品)のオーダ(下の3行)は優先度が80。これは、受注生産品(JIT品)のオーダを優先して割り付けることを指定。

これでスケジュールした結果は図6のようになる。

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図6 生産スケジュール結果。受注生産品(JIT品)のオーダが納期(最遅終了時刻)にぴったり終わるように割り付けられる。見込生産品のオーダは機械1の空いているところを探して割り付けられる。つまり、受注生産品(JIT品)は納期に厳しくJITにスケジュールされる。完成が納期よりも早すぎてはJITとはいえない。

このスケジュールではバックワード・スケジュール(JIT)のオーダを先に割付けて、その後、空いたところにフォワード・スケジュールのオーダを割付けている。

これによりバックワード・スケジュール(JIT)のオーダの納期を守りながら、フォワード・スケジュールのオーダも混在して割り付け可能となる。

このように生産スケジュールソフトを用いると設定に従って処理してくれ、JITなスケジュールも簡単に試すことができる。後は現実のデータ量まで増やしてコンピュータ上で試してみるだけである。最近は生産スケジュールソフトの無料体験版などが配布されているので実際にデータを入れてJITなスケジュールを試してみよう。

written by 高橋邦芳@生産スケジューラAsprova

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