意職改革

適正在庫

“過剰在庫”はムダのキワメツキ。一方“過少在庫”では欠品を起こす。そこで生まれたのが“適正在庫”という考え方。
たとえば、販売目標を基本とした場合、次の式で適正在庫を算出する。

適正在庫高=年間売上高/商品回転率

年間売上高4,000万円、商品回転率16回転だとすると、4,000÷16=250万円 1回転当たりの在庫周期は 365÷16=23日 となり、適正在庫は金額で250万、日数で23日分ということになる。しかし、環境はめまぐるしく変化し、年間売上高、商品回転率も市場に合わせて大きく変動する。式から得られた数字はあくまでも目安にすぎない。“見かけの適正”とでもいえる。
確かに、売上高とか在庫回転率といった経営指標は大切である。しかし、なんの努力もせずに“適正”といった言葉を乱用し、この数字をかたくなに守っていれば「会社は安泰だ!」といった安易な考え方、つまり、その在庫を正しいとするなら、それ以上の工場革新は望めない。
販売が本当に求めているものは“在庫”ではなく、“欠品をなくす”こと。このためには在庫で逃げず、業務の改革が必要である。“適正在庫”と問われたら、即座に「それはゼロである」と答える気構えが必要となる。